親が亡くなり、実家の遺品整理をすることになりました。
業者に頼むと数十万円かかりそうです。
この費用は、兄弟の誰が払えばいいんでしょうか。
遺品整理の費用を誰が払うかは、法律で1人に決まっているわけではありません。
兄弟で話し合って決めることになります。
ただ、民法には「相続財産に関する費用は、その財産の中から払う」という決まりがあります。
親の預金などの遺産から先に払う形をとると、兄弟のあいだで不公平が出にくくなります。
この
- 遺品整理の
費用を 誰が 払うかの 考え方が 分かります - 兄弟で
分ける ときの 3つの 型から、 自分たちに 合う形を 選べます - 揉める
前に、 見積もりと 分け方を 共有する 順番が 分かります
目次
遺品整理の費用を誰が払うかは法律で決まっていない
遺品整理の費用を、長男や同居していた人が払うと決める法律はありません。
兄弟で話し合って、分け方を決めるのが基本です。
民法には「相続財産に関する費用は、その財産の中から支払う」という決まりがあります。
兄弟が合意すれば、親の預金などの遺産から遺品整理の費用を先に払う形がとれます。
条文は e-Gov 法令検索の民法 第885条で読めます。
遺産から払えない場合や、遺産がほとんどない場合は、兄弟で分けて払うことになります。
そのときの分け方は、次の3つの型が考えやすいです。
片付けた人が払わされやすいわけ

遺品整理の費用で揉めやすいのは、実家の近くに住む人が、先に立て替えてしまう場面です。
話し合う前に払ってしまうと、あとから分け方を言い出しにくくなります。
知恵袋には、費用を1人で立て替えた人の相談がありました。
私と弟の共有名義で持ち分は半分ずつですが解体費、司法書士代、葬式代などを全部私が出しました。 弟は一銭もだしてませんが売れた金額で解体費などの諸費用をもらってから半分に分けました。
出典は Yahoo!知恵袋の投稿(2026年2月)です。
この人は、家が売れたお金から、先に立て替えた費用を受け取ってから、残りを半分に分けています。
立て替えた分を先に戻す、という分け方の1つの例です。
立て替えるなら、領収書は必ず残しておいてください。
あとで分けるときに、誰がいくら出したかを数字で示せます。
兄弟で分けるときの3つの型
遺品整理の費用の分け方は、次の3つの型に分けられます。
| 分け方 | やり方 | 向く場合 |
|---|---|---|
| 遺産から先に払う | 親の預金などから費用を払ってから残りを分ける | 遺産に預金がある |
| 相続分で割る | 相続する割合に合わせて、それぞれが払う | 遺産から払えない |
| 立て替えを先に戻す | 家を売ったお金などから、立て替えた人に戻してから分ける | 1人が先に払っている |
相続人は、それぞれの相続分に応じて、親の権利や義務を引き継ぐ決まりです。
「相続分で割る」は、この考え方に合わせた分け方です。
条文は e-Gov 法令検索の民法 第899条で読めます。
作業をした人の手間をどう扱うかも、話し合っておくと揉めにくくなります。
遠方の兄弟が費用を多めに持ち、近くの兄弟が作業を受け持つ、という分け方もあります。
兄弟で実家の分け方を決めるときの考え方は、次の記事にもまとめています。
相続放棄を考えている人は片付けの前に止まる
兄弟の中に相続放棄を考えている人がいるときは、特に気をつけます。
相続した財産を処分すると、相続を認めたとみなされ、相続放棄ができなくなることがあります。
形見分けや家財の処分の前に、相続放棄をするかどうかを決めておきます。
条文は e-Gov 法令検索の民法 第921条で読めます。
相続放棄は、相続を知ったときから3か月以内に、家庭裁判所に申し出ます。
出典は 裁判所「相続の放棄の申述」です。
揉める前に見積もりを共有する順番

費用で揉めないためには、払う前に、見積もりと分け方を兄弟で共有しておきます。
- 遺品整理の
業者2〜3社に、 書面で 見積もりを 頼む - 見積もりを
兄弟全員に 見せて、 どこに 頼むかを 決める - 3つの
型から、 分け方を 決める - 決めた
分け方を、 メールや メッセージで 残す - 払った
ときの 領収書を、 全員が 見られるように しておく
見積もりの額は、家の広さと物の量で大きく変わります。
遺品整理業者に見積もりをお願いしたら、凄く高かった(6畳二間にキッチンあと荷物がモロモロ)で32万くらいこれくらいなんでしょうか??
出典は Yahoo!知恵袋の投稿(2024年11月)です。
1社の額だけで高いか安いかは決められません。
2〜3社の見積もりを並べると、兄弟にも説明しやすくなります。
よくある質問
遺品整理の
長男が払うと決める法律はありません。
兄弟で話し合って、遺産から払うか、相続分で割るかなどを決めます。
遺産の
兄弟が合意していれば、遺産から先に払う形がとれます。
相続放棄を考えている人がいるときは、払う前にその人の考えを確かめます。
遠方で
話し合いで決めることなので、お願いすることはできます。
作業を受け持つ人と費用を多めに持つ人で分けると、話がまとまりやすくなります。
遺品整理の費用で揉めないために今日できること
遺品整理の費用を誰が払うかは、法律で1人に決まっているわけではありません。
遺産から払う、相続分で割る、立て替えを先に戻す、の3つから選びます。
- 遺品整理の
業者2〜3社に、 書面で 見積もりを 頼む - 見積もりを
兄弟全員に 見せて、 分け方を 決める - 決めた
分け方と 領収書を、 全員が 見られる 形で 残す
払う前に決めておけば、費用のことで兄弟の関係がこじれにくくなります。


