親が亡くなり、実家を兄弟で相続することになりました。
売るか残すかで意見が分かれて、話が進みません。
どう分ければ揉めずに済むんでしょうか。
実家の相続で兄弟が揉めるのは、実家が「分けにくい財産」だからです。
預金なら割れますが、家は1つしかありません。
揉めずに進めるには、分け方の型を先に知っておくことです。
型が見えると、話し合いが「どれにするか」の相談に変わります。
この
- 兄弟が
揉める きっかけを、 先回りして 避けられます - 実家の
分け方 4つから、 自分たちに 合う形を 選べます - 話し合いが
止まった ときに、 次に 何を すれば いいか 分かります
目次
実家の相続で兄弟が揉める3つの理由
実家の相続で揉める理由は、大きく分けて3つです。
- 名義を
兄弟の 共有に した あと、 誰か 1人の 事情で 動けなくなる - 実家の
ほかに 財産が 少なく、 取り分を 公平に 分けられない - 親や
兄弟の 「まだ 売りたくない」と いう 気持ちと、 費用の 話が ぶつかる
1つ目は、費用の負担が偏ったときに出てきます。
私と弟の共有名義で持ち分は半分ずつですが解体費、司法書士代、葬式代などを全部私が出しました。
出典は Yahoo!知恵袋の投稿(2026年2月)です。
共有名義の家を丸ごと売るには、兄弟全員の同意が要ります。
1人が立て替え続ける形は、あとで「誰がいくら出したか」の話になりやすいです。
3つ目の気持ちの話は、兄弟だけでなく親が加わることもあります。
母親が何の根拠もなくまだ早いだの言っています。
あと、売却したお金は兄弟で分けるものなのでしょうか。
出典は Yahoo!知恵袋の投稿(2026年5月)です。
「まだ早い」という気持ちは、理屈で説得しても動きにくいものです。
先に費用の数字を見せて、「このまま残すと毎年これだけかかる」を一緒に確かめるほうが進みます。
実家の分け方は4つの型

実家の分け方には、次の4つの型があります。
| 分け方 | やり方 | 向いている場合 |
|---|---|---|
| そのまま1人が相続 | 兄弟の1人が家を受け取る | 家を継ぐ人が決まっていて、ほかの財産で釣り合う |
| 代償分割 | 家を受け取る人が、ほかの兄弟にお金を払う | 家に住む人がいて、お金の余裕がある |
| 換価分割 | 家を売って、お金を分ける | 誰も住まない、遠方で管理できない |
| 共有 | 兄弟の持ち分で名義を分ける | 今すぐ決められないときの先送り |
代償分割は、国税庁が「現物で分けるのが難しい場合に行われる方法」と説明しています。
出典は 国税庁 No.4173です。
共有は、その場では公平に見えます。
ただ、次にその家を売るときも全員の同意が要り、兄弟の誰かが亡くなると、その配偶者や子どもにも持ち分が広がります。
誰も住まない実家なら、換価分割がいちばん揉めにくい形です。
お金にしてしまえば、1円単位で分けられます。
兄嫁に管理を押し付けられたときの考え方
兄弟の1人が亡くなると、話はさらに複雑になります。
兄か今まで空き家の実家の管理をしていたのですが亡くなり 兄嫁(成人した子供あり)がその後の管理を嫁いだ妹に押し付けてきました。
固定資産税や空き家の処分など遠方にいるのにあなたの実家だからと丸投げされ 困惑してます。
出典は Yahoo!知恵袋の投稿(2020年12月)です。
亡くなった兄が実家の相続人だった場合、兄の取り分は、兄の妻や子どもが引き継ぎます。
「あなたの実家だから」という理由で、妹1人に負担が移るわけではありません。
まず、実家の名義が今どうなっているかを確かめてください。
法務局で登記事項証明書を取ると、誰の名義かが分かります。
相続登記は、相続を知った日から3年以内が義務です。
兄の家族も含めて、相続人全員に関わる話です。
出典は 法務省「相続登記の申請義務化について」です。
相続放棄すると兄弟の負担はどうなるか

実家に関わりたくない兄弟は、相続放棄を選ぶこともあります。
相続放棄は、相続を知ったときから3か月以内に家庭裁判所に申し出ます。
出典は 裁判所「相続の放棄の申述」です。
相続放棄をした人は、初めから相続人でなかった扱いになります。
その分、残った兄弟の取り分と負担が増えます。兄弟全員が放棄すると、次の順位の親族に相続が移ります。
放棄した人の管理の責任は、2023年4月から絞られました。
放棄のときに実家を実際に管理していた(占有していた)人だけが、引き渡すまで家を保存する義務を負います。
条文は e-Gov 法令検索の民法 第939条と第940条で読めます。
1人が放棄すると、残った兄弟の負担が増えます。
放棄を考えている兄弟がいるなら、3か月の期限の前に一度だけ全員で話しておくと、あとの揉め事を減らせます。
話し合いがまとまらないときの手続き
兄弟だけで話がまとまらないときは、家庭裁判所の遺産分割調停を使えます。
調停委員が間に入って、それぞれの希望を聞きながら解決案を出します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申し立てる先 | 相手の兄弟の1人の住所地の家庭裁判所 |
| 費用 | 収入印紙1,200円(亡くなった人1人につき)と郵便切手 |
| 不成立のとき | 自動的に審判に移り、裁判官が分け方を決める |
出典は 裁判所「遺産分割調停」です。
2023年4月から、相続が始まってから10年たつと、親から受けた援助や介護への貢献を、原則として取り分に反映できなくなりました。
話し合いを先送りし続けると、自分の言い分を出せなくなることがあります。
このルールは 法務省「不動産を相続した方へ」で案内されています。
話し合いの前に数字を1枚にまとめる
兄弟の話し合いは、気持ちの話から始めると長引きます。
先に数字を1枚の紙にまとめて、同じものを見ながら話すと進みます。
- 実家の
名義と、 相続人が 誰か - 実家を
売ったらいくらに なるか (2〜3社の 査定額) - 残した
場合に 毎年かかる 費用 (固定資産税・光熱費・保険) - これまで
誰が 何を 立て 替えたか (葬儀・解体・登記など)
葬儀や解体の費用を立て替えた人がいるときは、領収書を集めて、誰がいくら出したかを書き出しておきます。
立て替えた分を先に戻してから残りを分ける、という決め方もしやすくなります。
よくある質問
実家に
住んでいる人が家を受け取り、ほかの兄弟にお金を払う代償分割が合います。
払うお金が足りないときは、分割で払う約束をすることもあります。
兄弟の
家庭裁判所の遺産分割調停を申し立てられます。
調停委員が間に入るので、直接顔を合わせたくない場合にも使えます。
売った
遺言がなければ、法律で決まった割合が目安です。
ただ、兄弟全員が合意すれば、立て替えた費用を先に差し引くなど、別の分け方もできます。
実家の相続で兄弟と揉めないために今日できること
実家の相続で兄弟が揉めるのは、実家が分けにくいからです。
分け方の型を知って、数字を1枚にまとめてから話すと進みます。
- 法務局で
実家の 名義を 確かめる - 売った
場合の 額と、 残した 場合の 毎年の 費用を 並べる - 誰が
何を 立て 替えたかを 書き出して、 兄弟全員に 見せる
相続放棄の期限は3か月です。
話し合いは、最初の3か月のうちに一度しておくのがおすすめです。

