親が亡くなって、実家は家具も服も食器もそのままです。
片付ける時間も気力もなくて、何年も手を付けられていません。
物が残ったままでも、家を手放すことはできるんでしょうか。
家財が残ったままの空き家でも、手放す方法はあります。
全部片付けてからでないと売れない、というわけではありません。
家に残された物のことを「残置物(ざんちぶつ)」と呼びます。
残置物の扱いは、どの売り方を選ぶかで変わります。
この
- 片付けを
全部 終えなくても 家を 手放せる 方法が 分かります - 自分の
家と 時間に 合う 方法を 3つの 中から 選べます - 片付けや
売却で 起きやすい トラブルを 先に 避けられます
目次
空き家の残置物は売り方によって扱いが変わる
残置物をどうするかは、家をどう手放すかとセットで決まります。
| 手放し方 | 残置物の扱い | 向いている人 |
|---|---|---|
| 現状のまま買い取ってもらう | 家財ごと引き取ってもらう | 片付ける時間や気力がない人 |
| 片付けを頼んでから売る | 業者に処分してもらう | 高く売りたい人、手元に残す物が多い人 |
| 買主と取り決める | 残す物を契約書に書く | 家具を使ってくれる買主がいる人 |
知恵袋には、まさにこの状態で止まっている人の相談がありました。
実家が空き家になり、9年放置していたので、老朽化がかなり進んでいます。 家財もそのままです。このまま売却するのは可能でしょうか。
出典は Yahoo!知恵袋の投稿(2020年8月)です。
9年分の家財があっても、売る道はあります。
先に「どの方法なら自分が動けるか」を決めてから、片付けの量を考えるほうが進みます。
方法1 現状のまま買い取ってもらう

いちばん手間がかからないのは、家財ごと買い取ってもらう方法です。
不動産会社が家を買い取り、残置物の処分もその会社が引き受けます。
たとえば空き家買取本舗は、公式サイトで次のように書いています。
空き家買取本舗の公式サイトの記載
不要品の処分や、老朽化で修繕や解体が必要な家も、どんな状態でも現状のままで買い取るとしています。リフォーム事業と廃品回収事業を自社のグループで運営しているため、自社で完結できると説明しています。
出典は 空き家買取本舗の公式サイトです。
処分の費用を会社が持つぶん、買取の値段は下がります。
同じ家でも会社ごとに値段が大きく違うので、2〜3社に聞いてから決めてください。
片付けに通えない人、何年も手を付けられていない人に向いている方法です。
方法2 片付けを先に頼んでから売る
家を空にしてから売ると、買い手の幅が広がります。
自分で片付けきれない分は、片付けの業者に頼みます。
家庭の不用品を回収できるのは、原則として市区町村の許可を受けた業者です。
許可のない業者に頼むと、違法な処分の手助けになったり、料金のトラブルになったりするおそれがあります。
出典は 環境省「廃棄物の処分に無許可の回収業者を利用しないでください」です。
料金のトラブルは、見積もりのときの確かめ方でかなり防げます。
知恵袋には、当日に追加の料金を言われた人の相談がありました。
ただ後悔としては口頭だけではなく運び出して処分品の見積書を細かく作成させるべきでした。
出典は Yahoo!知恵袋の投稿(2024年6月)です。
見積もりは書面でもらい、処分する物の一覧と、追加の料金がかかる条件を書いてもらいます。
作業中に想定外の料金を言われたら、その場で払わずに、あとで対応すると伝えてかまいません。
この確かめ方は、国民生活センターの注意喚起(2022年11月)で勧められているものです。
同じ発表では、不用品回収の相談が2018年度の1,354件から2021年度の2,231件に増えています。
相続放棄を考えているなら、家財を処分する前に止まってください。
相続した財産を処分すると、相続を認めたとみなされ、放棄できなくなることがあります。
方法3 買主と残す物の扱いを取り決める
仲介で買い手を探す場合、家具や家電を残したまま引き渡す取り決めもできます。
エアコンや照明、物置などは、次に住む人が使いたがることもあります。
- 残していく
物と、 持ち出す物を 一覧に する - 残していく
物を、 買主が 引き受けるか どうか 聞く - 引き受ける
物と、 処分の 費用を 誰が 持つかを 売買契約書に 書く
口約束のまま引き渡すと、「こんなに物が残っているとは聞いていない」という話になりがちです。
残す物は、写真と一覧で渡しておくと食い違いが起きにくくなります。
買主が引き受けない物は、引き渡しまでに売主が片付けるのが基本です。
残す物が多いときは、方法1の買取と、値段を比べてから決めると損をしにくくなります。
仏壇や位牌を残したまま手放せるか

家財の中で、いちばん手が止まりやすいのが仏壇と位牌です。
ほかの家具と同じように捨ててよいのか、迷う人が多い物です。
- お寺に
相談する 菩提寺がある人。 手放す前に 供養を お願いする 形が 一般的です - 仏壇店に
頼む 引き取りと供養を まとめて 頼みたい 人 - 片付けの
業者に 家財と頼む 一緒に 運び出したい人。 供養の 手配が できるかを 先に 聞きます
位牌は、仏壇と分けて考えることもできます。
仏壇は手放しても、位牌だけは手元に残す人もいます。
仏壇を手放すことを「仏壇じまい」と呼びます。
家の売却とは切り分けて、先に仏壇だけ済ませておくと、家の片付けが進めやすくなります。
よくある質問
残置物が
家財ごと買い取る会社はあります。
ただ、処分の量が多いほど買取の値段は下がるので、2〜3社に聞いて比べます。
残したい物だけ先に
思い出の物や大事な書類は、先に運び出しておくのがおすすめです。
相続放棄を考えている場合だけは、処分や持ち出しの前に家庭裁判所か専門家に確かめてください。
片付けの
市区町村の許可を持っているか、許可業者と組んでいるかを確かめます。
見積もりは書面でもらい、追加の料金がかかる条件を聞いておきます。
空き家の残置物を片付けずに手放すために今日できること
空き家の残置物は、全部片付けてからでないと手放せないわけではありません。
売り方を先に決めると、片付けの量も決まります。
- 残したい物だけを
書き出して、 先に 運び出す日を 決める - 現状の
ままの 買取額を 2〜3社に 聞く - 片付けを
頼む 場合は、 許可の ある 業者に 書面で 見積もりを もらう
何年も手を付けられなかった家でも、方法が決まれば動き出せます。


