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お墓と仏壇

お墓を移すのはよくない?墓じまいで後悔する5つの理由

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こんにちは。みのるです。親の家のことを、国や市の資料と、知恵袋やXの投稿をもとに書いています。(→みのるのプロフィール)

悩む人 悩む人

遠くにある親のお墓を、近くに移そうか迷っています。
でも親戚から「お墓を移すとよくない」と言われました。
本当によくないことなんでしょうか。

お墓を移すこと自体は、法律で決まった手続きを踏めばできることです。
「移すと縁起が悪い」という言い伝えに、法律の裏付けはありません。

墓じまいで後悔する人が困っているのは、縁起よりも手続きと話し合いのほうです。
後悔の理由を先に知っておけば、多くは避けられます。

このページを読むと

  1. 「お墓を移すとよくない」と言われる理由と、実際の心配ごとが分かります
  2. 墓じまいで後悔しやすい5つの落とし穴を、先回りして避けられます
  3. 親族とお寺に話す前に、決めておく順番が分かります

お墓を移すのがよくないと言われる理由

「お墓を移すとよくない」と言われるのは、昔からの言い伝えや、ご先祖を動かすことへの抵抗感からです。
ただ、お墓の引っ越しは「改葬(かいそう)」と呼ばれる、法律に決まった手続きです。

お墓に納めた遺骨を別の場所へ移すには、市区町村長の許可が要ります。
許可を受ければ、お墓を移すことも、閉じて別の場所に納め直すこともできます。

出典は 厚生労働省「墓地、埋葬等に関する法律の概要」です。

今あるお墓を閉じて、遺骨を別の場所に納め直すことを「墓じまい」と呼びます。
墓じまいも、手続きの上では改葬の1つです。

みのる みのる

「よくない」と言われたら、何が心配なのかを聞いてみてください。

縁起の話に見えて、実は「お参りする場所がなくなるのが寂しい」という気持ちだったりします。

墓じまいで後悔しやすい5つの理由

墓じまいでつまずきやすいのは、次の5つです。

  • 合祀(ほかの人の遺骨と一緒に納める形)にして、あとから遺骨を取り出せなくなった
  • 親族に相談しないまま進めて、あとで責められた
  • お寺に離れることを伝えたら、高い離檀料(りだんりょう)を求められた
  • 移した先の費用が、思っていたより高くついた
  • お参りする場所がなくなって、寂しさが残った

5つとも、墓じまいを始める前に決めておくことで避けやすくなります。
次から、1つずつ見ていきます。

合祀すると遺骨は取り出せない

新しい納骨先の資料を見比べる人

墓じまいのあと、遺骨をまとめて供養してもらう先として、合祀墓(合葬墓)を選ぶ人もいます。
費用が抑えられ、お墓を継ぐ人がいなくても管理してもらえるからです。

ほかの人の遺骨と一緒に納めたあとは、遺骨を取り出せません。
たとえば東京都の霊園では、合葬の施設に一緒に納めた遺骨は「返還しない」と規則で決めています。

出典は 東京都霊園条例施行規則 第9条の4です。

あとで「やっぱり手元に置きたい」「別のお墓に入れたい」と思っても、戻せません。
一定の期間は骨壺ごとに分けて保管し、そのあとで合祀する形の施設もあります。

迷いがあるなら、合祀の前に遺骨の一部を分けておく方法もあります。
手元で供養する小さな容器や、分けて納める先を先に決めておくと、後悔しにくくなります。

離檀料でお寺と揉めないために

お寺の境内にあるお墓を閉じるときは、お寺との話し合いが要ります。
国民生活センターには、墓じまいを伝えたら高い離檀料を求められたという相談が寄せられています。

国民生活センターに寄せられた相談

菩提寺に墓じまいを頼んだところ、高い離檀料を求められたという相談です。払える額ではなく、規約などの決まりもないため、何を根拠にした額なのか分からないとしています。

出典は 国民生活センター「墓・葬儀サービス」です。

離檀料に明確な基準はないと、国民生活センターは説明しています。

出典は牛久市が載せている国民生活センターの見守り新鮮情報です。

同じセンターの『国民生活』2025年12月号では、墓地の専門家が次のように書いています。

離檀料は、これまでお世話になったお礼として払うものという考え方です。
払えない額を求められたときは、根拠と額をお寺に尋ね、檀家総代や同じお寺の親族に、その額がそのお寺の慣習に合っているかを確かめる方法もあるとしています。

出典は 国民生活センター『国民生活』2025年12月号「墓じまい(廃墓)をする場合の留意点」(PDF)です。

同じ記事では、長いあいだ連絡もせずにお墓を任せきりにしていたことが、お寺との行き違いのもとになる例も挙げています。

いきなり「閉じます」と伝えるより、これまでのお礼から話し始めるほうが進みやすくなります。

話し合いで納得できないときは、消費者ホットライン(188)で、住んでいる地域の消費生活センターに相談できます。

墓じまいの手続きの流れ

親族と墓じまいの段取りを話し合う人

墓じまいは、次の順番で進みます。
移す先を先に決めておかないと、手続きが途中で止まります。

STEP
  1. 遺骨を移す先を決めて、受け入れの証明をもらう
  2. 今のお墓の管理者(お寺や霊園)から、遺骨が納められている証明をもらう
  3. 今のお墓がある市区町村に、改葬許可を申請する
  4. お墓から遺骨を取り出す。供養の儀式(閉眼供養など)をしてもらうことが多いです
  5. 墓石を撤去して、区画を元に戻す
  6. 新しい納骨先に遺骨を納める

墓石を撤去して区画を元に戻すのは、お墓を使っていた人の役目とされています。
管理者がはっきりしない古い共同墓地などでは、証明の出し方を市区町村の窓口に先に相談しておきます。

この2点も、国民生活センター『国民生活』2025年12月号(PDF)で説明されています。

同じ記事では、永代供養墓や合祀墓に納め直すほうが、新しくお墓を建てるより費用がかかる場合もあると書いています。

骨壺ごとに費用がかかる施設だと、先祖代々のお墓から取り出す遺骨の数で、費用が大きく変わるからです。

後悔しないために先に決めておく3つのこと

墓じまいの手続きに入る前に、次の3つを決めておきます。

STEP
  1. 移す先。合祀か、骨壺ごとに分けて納めるか、手元に一部を残すか
  2. 親族への説明。お墓に入っている人の兄弟や、お参りしてきた親戚に先に話す
  3. お寺へのあいさつ。これまでのお礼と、閉じる理由を伝える日を決める
みのる みのる

親族に話すときは、「もう決めた」ではなく「こうしようと思っている」と相談の形で伝えると、話がこじれにくくなります。

移す先の場所と費用を一緒に見せると、反対していた人も考えやすくなります。

実家を相続した人は、家の片付けと一緒にお墓の話が出てくることが多いです。
家とお墓は切り分けて、それぞれの順番で進めると混ざりません。

実家を相続したら何から?空き家にする前に決める5つの順番

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よくある質問

お墓を移すと本当にバチが当たりますか

法律で決まった手続きを踏めば、お墓を移すことはできます。

不安がある人は、お寺に供養をお願いしてから移すと、気持ちの区切りがつけやすくなります。

親族に反対されたら、墓じまいはできませんか

お墓の使用者が手続きを進めることはできますが、あとの関係を考えると、先に話し合っておくのが安全です。

移す先の場所と費用を見せて、相談の形で伝えます。

離檀料は払わないといけませんか

国民生活センターは、離檀料に明確な基準はないと説明しています。

お礼の気持ちとして払うものなので、払えない額を求められたら、根拠と額をお寺に尋ねます。

お墓を移すか迷っている人が今日できること

お墓を移すこと自体は、法律で決まった手続きでできます。
後悔の原因は、合祀、親族、お寺、費用、寂しさの5つです。

  1. 遺骨を移す先の候補と、合祀かどうかを書き出す
  2. お墓に関わる親族の名前を書き出して、話す順番を決める
  3. 今のお墓の管理者と、改葬許可を出す市区町村の窓口を調べる

移す先が決まれば、親族にもお寺にも話しやすくなります。