古くなった実家を壊して、更地にしようか迷っています。
でも更地にすると固定資産税が6倍になると聞きました。
本当なんでしょうか。
空き家を壊して更地にすると、土地の固定資産税は上がります。
家が建っている土地に付いていた、税金を軽くする特例がなくなるからです。
ただ、「6倍」がそのまま来るとは限りません。
上がり方には上限があり、いつから変わるかも決まっています。
この
- 更地に
したら 固定資産税が どの くらい 上がるかの 見当が つきます - 解体する
時期で、 税金の 変わり方が 違うと 分かります - 解体するか、
そのまま 手放すかを 数字で 比べられます
目次
空き家を更地にすると固定資産税が上がるしくみ
家が建っている土地は「住宅用地」として、固定資産税が軽くなっています。
家を壊すと住宅用地ではなくなり、この特例がなくなります。
| 土地の広さ | 住宅用地の特例 |
|---|---|
| 200平方メートル以下の部分 | 税金の元になる額が評価額の6分の1 |
| 200平方メートルを超える部分 | 税金の元になる額が評価額の3分の1 |
出典は 総務省「固定資産税の概要」です。
税率は標準で1.4%です。
知恵袋にも、この話を聞いて止まっている人がいました。
古い空き家を相続して困っています。更地にすると固定資産税が6倍になるそうです。売却が難しいとして、どのようにするのがよいでしょうか。
出典は Yahoo!知恵袋の投稿(2024年9月)です。
「6倍」は、6分の1の特例がなくなることから来ている言い方です。
ただ、住宅用地でない土地は、税金の元になる額の上限が評価額の70%と決まっています。
上限の決まりは 総務省の資料(PDF)に載っています。
このため、6分の1(約17%)から70%へ上がる形になり、上限まで上がっても約4.2倍です。
税金が変わるのは1月1日の状態で決まる

固定資産税は、毎年1月1日の時点で土地と家がどうなっているかで決まります。
その日に持っている人に、その年の税金がかかります。
1月2日以降に家を壊した場合、その年の税金は住宅用地のままです。
更地としての税金がかかるのは、次の年からです。
反対に、年末に壊し終えると、翌年の1月1日には更地になっています。
解体の時期を年明けにずらすだけで、1年分の差が出ます。
更地にしなくても、特例が外れることがあります。
管理されていない空き家が市区町村から「管理不全空家」として勧告されると、家が建っていても特例から外れます。
出典は 国土交通省 空き家対策特設サイト「空家法とは」です。
家を残しておけば安心、というわけでもないということです。
解体費はいくらかかるのか
更地にするには、解体費がかかります。
知恵袋には、解体費と税金を並べて比べた人がいました。
不動産を処分するとなると、建物の取壊し費用に180万円から350万円ほどかかるそうで、死ぬまで固定資産税を払い続けると300万円ほどになり、同様の金額となります。
出典は Yahoo!知恵袋の投稿(2025年3月)です。
解体費は、家の造り(木造か鉄骨か)、広さ、前の道の幅で大きく変わります。
重機が入れない細い道の家は、手で壊す分だけ高くなります。
家の中に家財が残っていると、その処分代も上乗せされます。
実家が空き家になり、9年放置していたので、老朽化がかなり進んでいます。 家財もそのままです。このまま売却するのは可能でしょうか。更地にするには多大なお金がかかり、
出典は Yahoo!知恵袋の投稿(2020年8月)です。
市区町村によっては、古い空き家を壊す費用に補助金を出しています。
国も、市区町村の補助に費用の一部を出す仕組みを用意しています。
国の仕組みは 国土交通省「空き家対策支援メニュー」(PDF)にあります。
家のある市区町村のホームページで「空き家 解体 補助」と調べると、条件が分かります。
解体する前に確かめる3つの数字

解体するかどうかは、次の3つの数字を並べると決めやすくなります。
- 今の
固定資産税。 毎年 届く 納税通知書の 課税明細書に、 土地と 家の 税額が 分かれて 載っています - 更地に
した ときの 固定資産税。 家の ある 市区町村の 税務課に 聞くと、 試算して もらえます - 解体費の
見積もり。 2〜3社に 同じ家を 見て もらい、 家財の 処分代が 入っているかも 確かめます
2つ目の数字の目安として、土地の評価額が1,000万円(200平方メートル以下)の場合で計算してみます。
| 状態 | 税金の元になる額 | 固定資産税(1.4%) |
|---|---|---|
| 家が建っている | 約167万円(6分の1) | 約2万3,000円 |
| 更地(上限まで上がった場合) | 700万円(70%) | 9万8,000円 |
実際の上がり方は、土地ごとの事情で変わります。
都市計画税がかかる地域では、別にその分も増えます。正確な額は税務課で確かめてください。
この例だと、税金の差は年に約7万5,000円です。
解体費が200万円なら、税金の差だけで見ると20年以上分になります。
解体してから活かす道と解体せずに手放す道
3つの数字を並べたら、次は解体したあとの行き先です。
- 更地に
して 土地に売る 買い手が 付きやすい 場所で、 古い家が 売る ときの 邪魔に なっている 人 - 更地に
して 駐車場など、貸す 土地に 使い道が ある 人 - 壊さずに
手放す 解体費を出したくない 人、 土地だけでは 売れにくい場所の 人
親がひとりで住んでいた家を相続した場合は、税金の特例も確かめておきます。
家を壊して土地を売っても、売って出た利益から最高3,000万円を差し引ける特例が使えることがあります。
条件は 国税庁 No.3306で確かめられます。
壊さずに手放したい人の相談もありました。
家は古過ぎてボロボロで、駐車場もなく、海抜ゼロメートルの場所ですので、売れることはまずありえないので、市に寄付したいです。
出典は Yahoo!知恵袋の投稿(2025年10月)です。
解体してから売るか、家が建ったまま買い取ってもらうか。
解体費を先に払う前に、「今のままで引き取る会社があるか」を1度聞いておくと、選べる道が増えます。
よくある質問
家を
すぐには上がりません。
税金は1月1日の状態で決まるので、上がるのは壊した次の年の分からです。
古い家を
住宅用地のままなら特例は続きます。
ただ、管理されずに「管理不全空家」として勧告されると、家が建っていても特例から外れます。
更地に
家のある市区町村の税務課で試算してもらえます。
今の納税通知書を手元に置いて聞くと、話が早く進みます。
解体する前に今日できること
空き家を更地にすると、土地の固定資産税は上がります。
ただ、上限があり、変わるのは1月1日の状態で決まります。
- 今年の
納税通知書で、 土地と 家の 税額を 確かめる - 税務課に、
更地に した ときの 税額を 聞く - 解体費と、
今の まま 買い取る 場合の 額を 見比べる
3つの数字がそろえば、壊すか残すか、手放すかを落ち着いて選べます。

